「何が起こってる?」
「隊舎へ!急げ!」
「どこだよ!?」
死神達の叫びが響く中、
大前田希千代は静かに思考する
(何が起こった?どうやって?)
(何で家が消える!?)
(怖い怖い怖い怖い怖い!)
(何でこんな時に限って隊長がいねぇんだよ!?)
(おれはどうすれば!?)
静かに焦りまくる大前田。
そのそでを、ぎゅっとつかむ小さな手
「お兄様…行ってしまわれるのですか…?」
涙を浮かべて問うてくる妹、希代
「行かないでください」
「希代は怖いです」
「ボール遊びはいいですから」
「だからここにいてください」
だが彼以上に、妹の稀代の動揺は大きい。
「そばにいて下さい」と懇願する希代の姿に大前田の表情が変わる。
妹の肩を抱き、大田原は言い聞かせる
「いや オレはいかなきゃなんねぇ」
「希代 わかるだろう お前は賢い子だ」
「オレはお前を1人残していくわけじゃねぇ」
「希代を 三郎を 姉さまを 父上を 母上を」
「近所の権田原さんや兼光さんを」
「そして瀞霊廷を護るためだ」
「だから俺はいかなきゃならねぇ」
「お前も知っているだろう」
「なぜなら俺は 護廷十三隊の一員だからだ」
ガシャン
そんな兄妹の下へ、騎士団からの刺客
【星十字騎士団 "K" BG9】
「…お前は…砕蜂隊長の卍解を奪った…」
BG9VS大前田
BLEACH 548. THE THIN ICE
「おおおおおおお!!」
「おー そうだそうだ」
「思い出したぜお前ら」
「そうだお前! 蒼都が卍解を奪った奴だ」
「氷の隊長殿ってのはお前だろ?」
バズビー日番谷サイド。
日番谷の展開した氷壁から、既に卍解を失っていることを悟るバズビー
「十番隊隊長 日番谷冬獅郎だ」
挑発には乗らず、淡々と返す日番谷
「星十字騎士団"H"」
「"The Hert"のバズビーだ!」
「良い戦いになりそうだぜ」
「そう思わねえか!?」
その称号が示すがごとく、激しい炎を展開して叫ぶバズビー
「確かにな」
同意しつつも、淡々とした振舞いはかわらない日番谷。
ドォン!!
ぶつかり合う炎と氷。
衝突により巻き起こる激しい余波により、展開していた氷壁が吹き飛ばされる
「うわあああ!!」
「戻って他の所を守って!!」
「あいつは…隊長と私に任せて!」
隊士達に離れるよう指示する乱菊。
「は はい!」
あわててその場を離れる隊士達。
と、飛び散った氷の破片の異変に気付く
「おい見ろよ…この氷…おれ達を護った氷 こんなに薄かったか?」
「それで炎を止められるなんて奇跡じゃねぇか…」
「日番谷隊長…本当に大丈夫なんですか?
ゴ ォ ア ッ!
「おいおいおいおい!」
「なんだよ随分薄い氷じゃねェか!」
「こんなもんじゃオレの炎があっという間に解かしちまうぜ」
「暑くなってきたろ!
攻め立てるバズビー。
乱菊が隊士を誘導する間、1人相手にする日番谷は
(…もうすこし…)
何かを待っている模様
「隊長!」
「隊士の誘導終わりました!」
「助太刀します!」
隊士の誘導を終え、乱菊が戻る
「すまない 助かる」
「まだ俺一人じゃ制御しきれねぇ」
戻ってきた乱菊に、珍しく素直な対応をする日番谷を
じ~っみやる乱菊
「…なんだ?」
「な~んでも」
「ああそうだ 卍解がなくなるのも悪くないですね」
「私に頼る隊長はカワイイんですよ」
「な…」
「松本おおおおお!!!」
「はいはい それじゃいきますよ」
「唸れ『灰猫』!」
ズ ア ッ
乱菊が灰猫を展開
「さあ行きますよ!ミルフィーユ大作戦!」
「そんな呼び方した記憶ねぇぞ」
というわけで共同作戦開始。
「はあああ?」
「ただの氷壁じゃねぁか!!」
「何が変わったんだ?」
再度展開された氷壁に向け炎を放つバズビー
「灰猫!ハウス!」
松本の指示に合わせ、灰猫が元の姿にもどり…
ド ウ ッ
「… 解けねぇ…だと…!?」
バズビーの炎を遮断。
「いや…表面は融けてるな…」
「どうなってやがる…?」
「多重真空氷壁ってとこだ」
「灰猫が作った何重もの壁の表面に薄い氷を張り巡らせた」
「灰猫が剣に戻れば 空の多重氷壁が残る」
「全隊長格の中でも 俺の氷輪丸は」
「おそらく始解と卍解の力の差が最も少ない斬魄刀だ」
「唯一の違いは…」
「作れる氷の量が著しく減るってことだ」
「だから俺はより少ない氷で戦うための方法を探した」
「お前程度の炎を止めるなら」
「これでも十分すぎるくらいだったな」
「この野郎!!」
ボッ
挑発に乗るバズビーが繰り出した炎もシャットアウト
「言ったはずだぜ」
「お前の炎は通らねぇってな」
「それじゃあ」
「この氷剣でお前を撃つとしようか」
日番谷の攻撃がバズビーを直撃して次週へ
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