「は…いやいや」
「そうか おっオレ達を脅かそうってんだな?」
「そうだろ?隊長さん」
「あ いい着物きてるじゃん」
「ごめんね」
「僕は冗談を言うために来たんじゃないんだ」
「うそじゃねェなら」
「どうしてそんな軽々しく別れだとかいえるんだよ」
「何で部外者みてぇな言い方してんだよ」
「どうせアンタだってそれに関係してんだろう!」
「落ち着けよケイゴ…」
エキサイトするケイゴをなだめるたつき
「君の言うとおりだよ」
「君の考えている通り」
「一護君は 尸魂界を護りに来てる」
「一護らしいですね」
「僕らも友達だから分ります」
「しかし…何故僕らと一護が別れることに?」
「一護君は今 尸魂界の中でも特別な場所にいる」
「そうだね…きっとかれは無事にもどってくるとだろう」
「だけど…」
一護の現状を伝える京楽。
霊王宮からは無事に戻ってくるだろうとしつつも
「ボクが心配しているのは」
「彼が戻ってきたときどんな力を身に着けているかわからないってことさ」
水「何か問題が?」
「その力によっては この現世に影響を与えてしまうことになる」
「そしてそうなった場合」
「ボクらは彼がこの世界に戻るのを認めるわけにはいかなくなる」
「ふざけたこといってんじゃねぇよ!」
「一護は尸魂界を護りに行ったのに…」
「あんたらはこの世界のためにあいつを尸魂界に閉じ込めたいってのか!?
京楽の胸ぐらをつかみかかるケイゴ
「必要な事ならね 僕らのために」
「テメェ…」
京楽の冷たい視線にケイゴがさらに興奮する一方で
水色は努めて冷静に京楽へ問う
「そうなるともならないとも取れますね」
「結局のところ」
「そうなる可能性はどの程度ですか?」
「10000分の1 もしくはそれ以下だよ」
「実際のところ」
「そうなる確率はごくわずかと言っていい」
た「どうしてわざわざそんな事を言いに?」
「たとえわずかな可能性でも…」
「一護君の友人に伝えておかないのは彼に不誠実だと思ってね」
「だから君達にはこれをあげよう!!」
シリアスモードから一転
明るい表情でたつきらに紙切れを渡す京楽
ケ「なんだこれ?」
「ソウルチケットさ」
「もしも一護君が帰ってこれなくなったときは」
「君達がそれを使ってこちらに来ればいい」
「そのチケットがあれば君達は自由に尸魂界に出入りできるよ」
「む…でもそれならアタシらより…
「心配いらないよ」
「もう一護君の家族には渡してあるからね」
不安げな顔でチケットを見るたつきに
「そんな顔しないの」
「今日や明日のことじゃない」
「まだしばらく時間はあるからさ」
「一護君が戻ってきたら」
「真っ先にここへ戻るよう伝えるよ」
「戦いの前には休息が必要だと 僕は思ってるからね」
チケットを渡し、京楽が帰っていく。
―虚圏―
「疲れていないか 井上?」
「今日はここまでにしておくか?」
砂漠の遺跡で休息中の織姫に話しかけるチャド
「ううん 大丈夫」
「平和だなぁって考えてたの」
「平和?俺達は戦うために訓練してるんだが…」
「うん そうなんだけどね でも…」
「私達人間が普通に虚圏にやってきて破面を助けて」
「死神のためにベストを尽くす」
「それってなんだかいいなって私は思ったの」
「これがずっと続けばいいな」
「ずっと…助けあって お互いの世界を護りあって」
「ずっと 戦いが始まらなければいいのに…」
―尸魂界―
ズ ン
瀞霊廷を突如として覆う黒い影
のみこまれた瀞霊廷を上書きするかのように滅却師達の居城が出現する。
「な…何が起こってる?」
「何だこの光景は…!?
慌てふためく死神達
技術開発局も大慌て
「測定器が危険値を示してる!」
「何が起こった!?」
阿近「信じられねェ…ど…どうやってこんな…!?」
「瀞霊廷が…消えた…!!」
城からソウルソサエティを見下ろすユ-ハバッハ
その傍らには、雨竜とハッシュヴァルトの姿
「侵略成功だ」
「雨竜よ 皇帝の歌を知っているか?」
「はい」
「封じられし滅却師の王は」
「900年を経て鼓動を取り戻し」
「90年を経て理知を取り戻し」
「9年を経て力を取り戻す」
「その歌には続きがあるのだ」
「封じられし滅却師の王は」
「900年を経て鼓動を取り戻し」
「90年を経て理知を取り戻し」
「9年を経て力を取り戻し」
「そして その後9日で世界を取り戻す」
「いこうか」
「雨竜 ハッシュヴァルト」
「この世界は9日で終焉するだろう」
BLEACH.546 The Last 9 Days
次回、WJ41号より「千年血戦篇訣別譚」スタート
35号から40号までは休載。
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